フォアハンドストロークは打点を前という罠

熱血フォアハンド塾

「アナタのフォアハンドは振り遅れているので、打点をもっと前にしましょう」


こういったアドバイスをよく聞きますし、自分でもよく言ってました。


けれど、最近はあんまり言わなくなりました。なぜか?


それは「半分正解で半分違うんじゃないかな」って思い始めたからです。そんな簡単に「打点前です!」って言えるほど簡単な問題ではないと思い始めたのです。


もちろん準備の遅さが原因による打点の遅れはあるとは思いますが、それはまたの機会に。ここでは「本当にフォアハンドストロークの打点とは前なのか?」


という疑いすらしなかった定説に対して疑問を持った人間の考察を書きます。

2つの動画を見比べよう

ワタベはフォアハンドが得意だったはずのところから、コーチ業が長くなった事により、フォアが長いこと迷走を繰り返していました。


その中で参考にした動画が山程あります。

まぁフォアハンドブログ第一弾で「フォアハンドストロークの動画は見るな」という記事をバリバリ書いていて、いきなり矛盾はしてますが(笑)

しかし今回紹介する動画はテクニックにそこまで寄っていない為、変な影響は無いと思いますので、ぜひご覧ください。

テニスのいなちんのマスケンフォア

一昨年ぐらいにハマった動画です。

いなちんさん、というテニス系youtuberがいらっしゃいます。

その動画の中で、マスケンさん=全日本選手権を優勝したこともある、ゴッリゴリのフォアハンドを打つオジサンです。ちなみに彼のナダルが16歳の時にスペインで対戦した時の話はむっちゃ面白いのです。

その彼のフォアハンド動画をまずはご覧ください。

動画6本から構成される1本の動画ですが、有料級の内容です。ええ、間違いないです。

「フォアハンドの打点は前」と信じていたけれども何故か上手くいかない状態の中、とても参考にしました。


ただワタベ的には、まず皆さんにはVol3までを参考にして欲しいです。
後半のVol4以降は打点の話というよりも、より詳しい体重移動の話になるので、これもまた別の機会に話します。

兎にも角にもですよ。この動画の中で伝えてくれている事は【びっくりするほど打点は前にする】ということです。

ただ、【体重を後ろから前にぶつける】という条件は付きます。

この動画はここが大事なんです。

ワタベの実践コメント


このアドバイス通りに実践するには、ただ単純に打点を前にするのではなく、しっかりと体重を後ろから前に移動させて、ボールに体重を乗せる感覚が必要がありました。

そうでなければ動画内のいなちんさんの様に、バランスを崩してしまい、逆に力が入らずボールをこすっているだけの感覚でした。

パトリック・モラトグルー

これは2021年上半期で一番ハマった世界的に超有名なコーチです。

彼はパトリック・モラトグルーです。
なお、現在も目下ハマり中です。

セリーナ・ウィリアムスのコーチをしており、フランスに彼のテニスアカデミーを運営しております。

そんな彼の動画の中で、まさに目から鱗な動画を見つけました。
今までの打点は前というアドバイスとは「一見真逆」のアドバイスです。

In tennis, it is key to have your contact point in front of you. But some players have the tendency to rush their shot. When the contact point is too much in front, the duration of the contact between racket/ball is too short and you loose power and accuracy. Great work with Alexey Efremov 👇

Patrick Mouratoglouさんの投稿 2021年3月22日月曜日

いかがでしたか?

全編英語なので理解は難しいですがw

彼が言っていることはスーパーシンプルです。
Let the ball come to you.(ボールを自分に来させましょう)
Don’t Rush.(急がないで)
Come to me. come to me.(来てね 来てね)


と言っています。

そうなると自然と打点は前というよりも、ボールをしっかりと引き付けるイメージが強くなります。

続けてこちらの動画も見ていただけると、さらに理解が深まります。

Feel like hitting your forehand Federer style? In order to keep technical stability once you hit the ball, one good trick is to keep the head on the contact point even after you have hit the ball.

Patrick Mouratoglouさんの投稿 2021年4月5日月曜日

いかかですか?

ボールを引き付けた後、実際に頭を動かしてボールの動きを目でフォローしてヒットさせようと言っています。

ワタベの実践コメント

このアドバイスはめちゃめちゃワタベにハマりました。

自信を持ってフォアハンドを振り切るには、ボールがガットの上でグッと食い込み、ボールの重さを感じられるようになる事が重要です。


実際、come to me come to meって言いながらボールを打つと、ボールの重さを感じやすくなりました。

加えて、Don’t Rush (焦らないで)というモラトグルーのアドバイスを実践しやすくなりました。
これは個人的な感想ですが、体重移動を行ってボールを打とうとすると、動作として1つ難しい事を行って打たざるを得ないので、その場で動きを止めてしっかり引き付けて打つ方が動作としてはシンプルなので楽だと思います。

まとめ

どちらのアドバイスも非常に効果的ではあります。そしてどちらも必要なテクニックです。

ただ一つ言えるのが、巷で言われている「点は前というアドバイス」は、ここまでの意味の深さを持って使われてはいないだろう、という感想がボクはあります。

ただ打点が遅れているから、単純に打点が前ではないはずです。




ここでワタベの「フォアハンドは打点は前」という概念に対する答えは。
【ボールはギリギリまで引き付けてから、体重を後ろから前に移動させてボールを打つ】


こうすることで、焦ってバランスを崩してしまう事を避けながら、力の入るポイントを打点としてボールを打てるようになります。

とにかく力が入るポイントで打つことが大事なので、多少打点が遅れていると言われても、自分にとってしっかりと力が入っていればOKです。

よって、【その力の入るポイントは自然と、前過ぎず後ろ過ぎない打点に自然となっているはずです】


以上がワタベの打点に対する考察でした。

今日も楽しくフォアでボールをシバいていこう!!!

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